WordPressのWEBサイトを多言語化する際は、ほとんどの方はプラグインを使うことが多いと思います。
当サイトでも以下のページで多言語化プラグインの実装方法の違いから分類し、そのメリットやデメリットと共に、おすすめするプラグインを10選ほど紹介と解説をしています。
いろいろなプラグインがありますので用途に合ったプラグインを利用すれば良いと思いますが、現段階でこれは使ってはいけないというプラグインもあります。
今回はこれをご紹介します。
使ってはいけない多言語化プラグインは qTranslate X
WordPressで多言語化する際に使ってはいけないプラグインは、qTranslate Xです。
qTranslate Xは、無料で公開しているため、気軽に利用できます。
また、設定も比較的に簡単なため、数年前までは多くのブログなどで紹介されていました。
インストール数は、10万以上(2019年1月現在)を誇り、レイティングもそのほとんどが5つ星となっています。
しかし、利用することをおすすめすることはできません。
開発者が正式に更新を停止
qTranslate Xは、もともとqTranslateという多言語化プラグインがあり、その後続版として発展してきました。
同じくmqTranslateなどもありましたが開発が止まり、公式ディレクトリからも削除されました。
そして、qTranslate Xも「2016年6月23日」を最後に更新が停止しています。
ただでさえWordPressは、プラグインの脆弱性問題が課題となっています。WordPressの脆弱性の一覧はコチラから確認いただけます。
現に、qTranslateのものとなりますが、2件の脆弱性が報告されています。
メンテナンスが停止しており、セキュリティに課題があるプラグインをあえて導入することには大きな問題があることはお分かりいただけるかと思います。
全記事1投稿型は実装の問題
qTranslate Xは、全記事1投稿型の多言語プラグインです。
前述の以下ページでもタイプ別に解説しています。
全記事1投稿型は、投稿内に独自フォーマットでデータが格納されます。
そのため、pluginを削除したり、乗り換える場合に問題があることは事実です。
また、記事が増えた場合にパフォーマンスにも影響が出やすいです。
この問題の側面だけをもってqTranslate Xを良くないとするブログなどの評価も目にします。
しかし、これは実装の問題であり、それを凌駕するUIなどのメリットが、プロジェクトの課題に合致するのであれば、全記事1投稿型だからといって低評価とすることではないでしょう。
朗報!後続開発中「qTranslate-XT」
qTranslate X開発者の一人でもあるGunu氏から、サポートフォーラムに「Good news for updates!」という投稿がありました。
The original author has unfortunately stopped further development of this plugin. For a follow-up (update) look here.
qTranslate-XTというさらなる後続版がコミュニティにより開発されているようです。
まとめ
無料で公開いただいているプラグインですので「おすすめしない」と評することは、作者の方に申し訳なく、本当に心苦しいです。
しかし、WordPressのセキュリティに関しては、どこまで啓蒙をしても、し過ぎることはないと思っています。
qTranslate Xをわかりやすい例にしましたが、その他でも更新の止まったプラグインの導入は厳に慎みましょう。
qTranslate Xは直感的に利用しやすい優れたユーザインターフェイスを持っていました。
後続のqtranslate-xtが正式に公開されることを楽しみに待ちたいと思います。
おすすめのプラグインは以下も紹介しています。